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 拳王編


 
 無事トキを救出して、一行はカサンドラを出ました。

 トキは久しぶりに外出したので太陽にやられ、しばし臥せっていました。
 マミヤも隣で昼寝をしていましたが、トキが起きたので看病(声掛けとか)しました。

 ケンシロウとレイは食料と、トキの為に車を調達に出掛けたようです。  
 

 「それにしてもあなたはユリアに良く似ている」
 突然トキは忘れられた設定をほじくり返して来ました。 
 
 「ラオウもあなたと会ったらさぞやびっくりするだろう」
 「ラオウも…」
 
 
 その頃荒野をのんびり歩いていたケンシロウ達も、トキのメッセージをキャッチしました。

 「そもそもラオウとはどういう男なんだ?」
 「ラオウ…」


 ―確かに奴は強かった…
 
 いや、強すぎた。

 そして奴の野望も…

 奴は北斗神拳千八百年の暗殺者の掟など眼中になかった…


 「ケン、暗殺者の掟とは何だ?」

 「…レイ、二度とそのことには触れるな!聞き流せ!」
 

 奴は失われた北斗の男だった…
 

 
 まだ先代リュウケンがやんちゃしてた頃、伝承者選考の一端の為にケンシロウとラオウは
 修行場みたいなところで仁王立ちしていました。

 「継承者を決めねばならぬ日は近い!暗殺拳とは何か…今日はお前達に問うてみたい!」 

 リュウケンが宣言し終わると、目の前の檻がスルスルと上がっていきました。多分ジャギ
 辺りが裏でやらされています。

 中には近所の動物園からパクってきた巨大な虎が!

 「野生の虎はお前たちの殺気を読む。勝負は一瞬で決まると思え」

 リュウケンプレゼンツ北斗とんちは、「暗殺者の拳法をもって虎を仕留める」です。


 まず虎はケンシロウににじり寄り、ガンを飛ばしました。
 体長三メートルを超えるような大虎でしたが、視線をすべて眉毛で跳ね返したので虎は
 降参しました。

 
 北斗明後日の方向(咆哮とかけてます) 




 さて次はラオウの番、とばかり虎はラオウに向き直りました。
 ケンシロウとは対照的に、ラオウは溢れ出る殺気で虎を威嚇します。
 殺気にあてられ、虎はラオウに飛び掛かりました。
 ところがラオウの目から金縛りビームが出たので、虎はチンチンの状態で固まってしま
 いました。
 続けてラオウはダブル地獄突きから首もぎ取りという力技を決めます。哀れ虎はチンチン
 のまま殺られてしまいました。ケンシロウは黙って見てました。

 お前虎にナメられたんじゃねえの?継承者レース抜けろよ、と圧迫面接をするラオウ。
 
 この勝負ラオウの勝ちか、と思いきや、リュウケンの考えは違っていました。
 (恐るべきはケンシロウ…奴の前では虎すら死を覚悟した。
 だがラオウの前では虎は死を恐怖した。ラオウの拳は暗殺拳ではない!!)
 
 (それにしてもどんだけ力任せなんだよ!奴は一体…)
 リュウケンは不安になったので、「北斗神拳を何に使う」と聞いてみました。
 暗殺拳でしょ…?

 「フ…知れたこと。己のためだ!」

 「己の!?それで何を目指す!」 

 リュウケンに問われたラオウは、ス…と天を指しました。

 「天…!」

 「それは天に立ち、快男児になるいうことか!」

 「この世に生を受けたからには俺はすべてをこの手に握る!」

 「そんなことは神(個人的には福本先生)が許さぬぞ!」

 「ならば神とも戦うまで!」―


 
 「敵は神…己の野望のためには神をも恐れぬ男」
 ラオウエピソードに、レイもいい反応を見せます。

 「そして戦争が起こった…今や世界はラオウが望む時代になった!おや、村だ!」

 このあたりでタイミング良く村が見つかりました。車の代金はあるんでしょうか?

 そもそもその辺のモヒカンから奪えばいいような気がしますが、その辺は自主規制が
 働いているのかもしれません。

 
 村に着いてみると、辺り一面死体だらけでした。

 まだ息のある老人に話を聞いてみると、拳王侵攻隊の仕業だということ。
 しかも侵攻隊は西の方角、アイリのいる村の方角にあたります。
 
 「ケン、俺は子守りに戻る!」
 とレイはダッシュしていきました。

 ケンシロウも「うむ!」と力強く頷き、結局散歩しただけだった…と空を仰ぐのでした。


 夜になりました。マミヤとトキは二人で焚き火にあたり、ユリアの件について語り合って
 いました。

 「どんな人?ユリアさんて人は」

 「フッ…俺がこの世でただ一人愛した女性だ」
 限りなく直に近い間接的な愛の告白です。

 マミヤはこの発言に対し、ユリアはケンシロウのナオンだろ、横恋慕だろ、と注意しますが、
 トキは俺だけではない!ラオウもだ!と言い訳しました。

 「ユリアは俺達の青春だった…
 そして…あの時からすでにケンシロウとラオウは戦う運命にあったのかも知れん…」

 世紀末覇者と救世主の戦う動機が女かよ!なんて庶民的な理由なんだ!焚き火が呟いて
 いました。

 
 ヌルい話題になったのでマミヤは席を外し、トキは空を見上げていました。
 北斗七星の横に寄り添うように光る星、またの名を死兆星、あの星が見える者にはその
 年のうちに死が訪れるというその星を、トキは見上げていました。
  あの星をこうして見つめる時が来ようとは…
 
 その時マミヤが野グソから帰って来たので、ユリアの昔話をすることにしました。



 ―ユリアは僕らの青春だった!―

 まだ世界が元気だった頃…

 
 ユリアは子供たちに囲まれ、折り鶴を見せるようなのどかな光景。
 
 「惜しい…ケンシロウにくれてやるにはあまりにも惜しい!」
 そこに突然現れたラオウ!くれてやる、ってあんたの女じゃないぞ!

 ラオウはワンハンドでユリアをむんずと引き寄せると、
 「ケンシロウを捨てろ!そして今日からこの俺を愛するのだ!!」
 と愛の最短距離。

 「何をバカな!放して!」ユリアも負けていません。言われた方は傷つきますよ。

 当然ラオウは怒りました。怒って抱く手に力を込めました。
 愛は奪うを文字通り実践する男です。

  
 そこへちょっと待ったコールが入りました。

 「ケンシロウか!」と振り向いてみると、トキでした。
 
 不覚を取ったラオウは、俺の背後を取るとは流石だなと言い訳しますが、
 「女に目が眩んだ男の背後を取ることなど容易いこと」となじられます。

 おまけに
 「それ以上の無謀を通すというのならケンシロウの代わりに私が相手になろう!」
 と調子こかれてしまいました。

 なぁにィー!とムカついたラオウでしたが、負けたら恥ずかしいので「アバヨ!」と去って
 いきました。
 

 
 ―愛するが故に、見守る愛もある。
 そうやってトキはユリアへの想いを閉じ込めて来たのでした。
 
 ユリアを知る男は皆ユリアに…ってどんだけ女いねえんだよ!
 とマミヤはひとりごちますが、自分はあの星でいい、北斗七星の横のあの小さな星で…
 と衝撃的発言をしました。


 トキが動揺している隙に、マミヤはケンシロウを迎えにその辺まで散歩に行きました。



  
 例によって変なのが湧いて来ました。

 マミヤは久しぶりに仕事人スタイルで立ち向かいますが、死兆星補正でヒロイン度がアップ
 してしまったせいで、戦闘力が落ちていました。

 マミヤは壁に追い詰められ、シーカーさんは舌なめずりをしてよだれを垂らしました。
 そしてケンシロウに頭を踏まれました。舌を噛み切ってしまいました。
 
 「そんな長い舌じゃ邪魔だろう」北斗いらぬお節介です。

 怒ったシーカーはダブル棍棒で躍りかかりますが、奪い取られて顔面が変形するまで殴られ
 ました。悪党の中でも悲惨度高めです。

 
 マミヤはレイも言わずに「レイは?」と事務的対応で挑みました。
 「アイリのいる村へ向かった」と言った瞬間肩パットに亀裂が走りました。
 北斗肩パット占い!何か不吉なことが…

 
 レイは空を見上げていました。
 「今日は北斗七星が良く見える。その脇に輝く小さな星までも…」
 

 夜が明けました。レイはぐっすり眠ったようです。ふと見ると矢が刺さったバットが歩い
 ていたので、近付くことにしました。

 何と村が拳王侵攻隊に襲われているというのです。


 件の村は侵攻隊に牛耳られていました。
 拳王への忠誠を誓わせるため、燃え盛るドラム缶の焼印を強要する隊。

 村人Aは男らしく拒否しましたが、予想外の返答に痛く傷ついたのは隊長。
 ならば灼熱のダンスだ!と焼けた鉄板の上に放り出されてしまいました。
 村人は「拳王様に一生仕えるー!」と叫びながら燃えてしまいました。
 帝愛グループでもここまではしません。

 「私は少しも強制はしない。忠誠は自らの意志で誓わねばな!」隊長はそうほざきました。
 焼印か死か、こうなると選択の余地はありません。

 「地獄じゃ!何故神は弱者には自由を与えてくれぬのか」長老もマミヤがいなくなってやっと
 春が来たと思ったのに、引かされた貧乏くじに嘆きます。

 
 一方アイリとリンは村の倉庫で隠れていました。
 アイリは再び囚われることへの恐怖で震えています。
 
 「私たちは心を無くして人形となって生きるしかない。今の世界に翻弄されて流されて生き
 るしかないのね…」

 「だめ!アイリさんそんなこと言ったらダメ!」
 絶望するアイリに対し、リンは強靭なる意志を見せます。
 希望しかない、私たちには希望しかない。
 しかしだからこそ、希望を捨ててはいけない。

 「ケンがいる!」ついでにレイもいる。
 いつか必ず明るい明日が来る、最後の最後まであきらめちゃダメ!

 アイリは幼いリンに教えられたことに感謝し、リンを抱きしめるのでした。

 さあ、こうなるともうモヒカンが登場するほかありません。
 リンはとっさにモヒカンの気を感じたのでシーツでアイリを隠しました。

 ひのきのぼうを構え、果敢にモヒカンを撲殺しようと振り回しますが、さすがにモヒカンも
 リンに負けるほど弱くはないので鬼ビンタにより捕獲されてしまいました。

 この様子をアイリは泣きながらこっそり見ていました。

 
 広場に連れてこられたリン。村人たちの焼印押しはあらかた終わったようです。
 
 隊長は子供といえど見逃すことを許さず、リンに焼印を命じました。
 もし断ったら灼熱のランバダ!と死の選択肢を提示します。

 「誓いません!あなた達のような悪魔には絶対に従いません」
 なんとリンは死を選択しました。

 しかも靴を脱いで素足になるほどの気合の入りようです。
 
 リンは自分から鉄板に歩いていきました。

 (私は悪魔には従わない。たとえどんなことがあっても
 悪魔に屈したら人間じゃなくなる…そうケンは教えてくれたもん)

 ケンシロウの一方的な殺戮から独学したリン!何という学習能力!

 「何と言う気丈な子じゃ。奴隷となって生きながらえるよりも死を選ぶとは!」
 おそらく奴隷を選択した長老も驚嘆します。止めろよ。

 リンを捕えたモヒカンは、おもしれえガキだぜ!と大喜びで手を貸そうとしました。
 そしてレイに顔面を切り裂かれました。

 間一髪間に合いました。レイじゃなくてケンシロウが助けに来てたら、レイは仲間外れにさ
 れるところでした。

 
 レイの姿を見て安心したリンは、思わず倒れかかります。
 それでも「アイリさんは無事よ…」
 
 「あ…あれ…安心したら涙が…」
 
 自分のことよりも俺の妹の身を案ずるとは!
 「…しかし気丈なようでもまだ子供…」

 レイはそっとリンの涙をぬぐいました。
 そしてリンの口元の血…

 「それをこんな目に…」

 
 怒りに打ち震えるレイ。その背後からおうおうおう!と殺されるために生まれて来たザコが
 集まって来ました。



 ゆるさねえ……
 


  
  
 

 レイ伝説の叫び!

 ここからは今までの汚名を雪ぐべく、レイの驚天動地の活躍が!ここでケンシロウパートです。


 
 結局徒歩で歩くことを余儀なくされたトキは、マミヤの肩を借りたりして、苦労していました。
 ケンシロウかトキ、あるいは両方がオンブを潔しとしなかったようです。

 さて、一行は道に象ほどの足もある馬の蹄の跡を発見しました。
 
 トキは犯人がラオウであるの見抜き、迫りくる対決を予感させます。

 トキの体に徒歩の無理がたたったので、とりあえず小屋で休むことにしました。

 
 「どうなされた旅のお人」

 
  でかいババアが出て来ました。
 
 
 怪しさ満点のババアにマミヤは水を所望しますが、北斗兄弟はというと…

 
 

 頼むぞ相棒
 
 
 この辺かな…
 


 さ、おあがんなされと水が出されましたが、ここでケンシロウは「ばあさんその水飲んでみろ」
 と恐怖の北斗恩仇返し。

 躊躇するババアに対し、一気コールを繰り返すケンシロウ。
 これにはさすがのババアも正体を現さざるを得ません。
 
 隠し持っていた槍を出しましたが、トキのテーブル返しで防がれました。

 続けて天井からモヒカンが降って来ましたが、ケンシロウの調整が完璧だったので勝手に
 帽子掛けに刺さってしまいました。不憫過ぎる…。

 
 「俺の変装を見破っていたのか!」どうやら自信があったようです。


 「お前のようなババアがいるか!」身も蓋もないケンシロウの言葉。

 最後は顔面キックで昇天しました。

 決めセリフは「化けるなら牛にでも化けるんだったな」本当に牛に化けたら騙されてくれたのか?


 

 「血の色は…赤いな。 一応は…」

 最大の見せ場を作ったレイは実際にモヒカンの血を検死することに。
 あ、バットはもうぴんぴんしてました。こやつは本当に侮れぬ…

 
 あらかたザコは切り刻んだので、今度はボスの番です。

 ところが隊長はレイの弱点を知っているぞと豪語。あんまり強くないことでしょうか?
 
 それは重度のシスコンがもたらす悲劇!妹をダシにされると手取り足取り思いのまま!

 というわけで、隊長はアイリを探させました。動揺するレイ!

 ところがどっこい、聞こえて来たのはモヒカンの叫び声!
 
 さっそうと現れたアイリは、ボウガン片手にまず一人を始末。
 
 「私は昨日までのアイリじゃない!兄さん思う存分戦って!」
 なんとアイリはリンからもらった戦う心を装備していました。

 人形のように生きるしかできなかったアイリが!

 感銘を受けるレイ。妹の時代は終わったのだ…

 「もう俺に弱点はない。アイリは俺から離れた。自分の意志で生き!自分の意志で死んでいくだろう!」

 
 さらに形勢が変わったことを察した村人たちが渾身のインティファーダを敢行しました。
 これには隊長もご立腹。やけくそにガソリンを飲み、機嫌を直しました。

 …と思ったら、ファイヤーブレスが必殺技でした。

 
 この攻撃をレイは華麗に避け、


   後ろにいた村人は焼け死にました。

 関係ない市民を巻き込んでしまうところが、レイらしいところ。



 つまらん大道芸だ、とレイが罵っているところへ、とうとう拳王がやって来てしまいました。

 とりあえず隊長を切り裂いて「えろばっ!」と言わせたことを皮切りに、レイは拳王に戦を
 挑みます。

 実力差もわからないままノリノリのレイに対し、リンは震えています。
 
 「あの人を見た時から体が急に…」

 悪い予感が止まらず、リンはレイを止めました。
 「レイ!その人と戦っちゃだめー!」奴はメキシコ帰りだ!(多分)
  

 しかしレイは止まりません。やっと来たレイの春、天の他に誰が止めることが出来ようか…
 「フッ…心配するな。俺は戦うことでしかケンやお前にカリを返せない男だ」

 レイが勝負に入ったので、ラオウは「北斗七星の横にある星を見たことがあるか」と質問
 しました。

 この死の質問にレイは正直に答えてしまったので、ラオウと戦う資格あり、すなわち死ぬという
 ことが決まってしまいました。

 しかも馬に乗ったままという余裕ぶり。北斗の兄にまでバカにされてレイは心底頭に来ました。

 怒りのレイは飛び掛かりましたが…


 
 その頃マミヤはレイの霊が体を通り抜けていくのを感じていました。(まだ死んでないけど)

 
 悪い予感はケンシロウも感じていたようで、珍しくダッシュでトキを放置して村まで急いでいました。
 途中モヒカンが仕事に現れましたが、奥義を披露する間も惜しんで走りながら屠る慌ただしさです。

 駆け付けたケンシロウが見たもの、それは…

 
 それは胸に突きたてられたラオウの指。敗北したレイの姿でした。

 「ケンシロウその甘い性格でよくぞ今日まで生き延びてきた!それだけは褒めてやろう!」
 ジャギ同様、情のかけらも感じさせない兄弟の再会です。

 「だが情に流されるものはいずれ必ずこういう運命を辿る!」 
 言葉と同時にレイは放り投げられました。しかしケンシロウは得意のお姫様キャッチ。


 「レイ…何故俺を待たなかった…」いたわっているようで、その実なんとも失礼な男です。
 
 「レ…レイはケンに…カリを返すためと言って…」レイ…その怜悧な拳とは裏腹に、熱い男です。


 ケンシロウの無敵ぶりを知っているバットでさえ、ラオウには敵わないと諭しました。
 「あのレイでさえ奴に触れることもできずに…あんなの俺は見たことねえ…」

 

 レイが飛びかかった瞬間、ラオウは必殺の金縛りアイビームを炸裂させました。虎に使ったアレです。
 
 レイは瞬間ラオウの拳がたくさん飛んできた幻を見ました。その正体は“気(オーラ)!”
 それは奥義の真髄を極めたものが纏うことができるという闘気!ドラゴンボールよりもこっちが
 元祖なのだ!

 オーラのせいで近寄ることも出来んわとラオウは侮ります。
 このときレイは考えたこと、それは勝てぬ勝負と知って意地を貫くことではなく、ケンシロウに
 カリを返す為、自らの命を賭けた禁じ手でラオウを封ずることでした。
 そう、レイは気付いてしまったのです。あのケンシロウとてラオウには勝てないと。


 「南斗究極奥義断己相殺拳!」

 みんな俺に力を貸してくれ!!

 バットがいない!


 さあラオウはどうする!

  
  なんとマントで奥義を相殺させるというジャギのごとき卑劣な頭脳
 プレー!さすがに北斗の長兄、すべてを兼ね揃えています。

 そしてレイはマント越しに胸を突かれてしまったのでした…


 話はわかった、俺に任せろ!というわけでケンシロウはリンが止めるのも聞かず、ラオウに
 喧嘩を売りました。

 「確かに良い顔付きになった。だが甘さは変わってないようだな」
 モヒカンには甘さのかけらもないケンシロウですが、まだまだ甘味が残っているようです。

 
 戦うといえば、ラオウは恒例の死の質問をしなければなりません。
 ところが返答は思わしいものではありませんでしたので、ラオウはどこかへ行こうとしました。

 しかし「おいどこへ行く!貴様とはここでケリをつける!」とケンシロウが調子づくので、
 ラオウは実力の差を思い知らせるためオーラの塊でふっ飛ばしました。(おそらく北斗剛掌波)

 分かったかいブラザー、とラオウは弟を諭しますが、ケンシロウとて昔のケンちゃんではあり
 ません。

 「この血、俺は今日までこの血を闘志に変えて生きて来た!血は恐怖にならぬ!
 貴様のオーラはこの俺の血が破る!」
 
 ケンシロウもコスモを燃焼させて黒王号を脅えさせました。

 これに戦う資格ありと見たラオウは、望み通り相手をすることにしました。

 「貴様の成長とくと見せてみよ!」
 「死をもって見届けるがいい!」

 今までとは別な次元の戦いが始まりました。
 空気の流れも変えるオーラを放つ二人は、思わず30メートルくらいジャンプしてしまいます。
 ラオウの場合黒王がジャンプしているのが驚くポイントでしょうか。

  馬も必死です
 
 激しい空中戦!あたたたたと兄を足蹴にしようと頑張る弟。

 この蹴りをものともせず、
 「バカめ!今が夜ならば貴様の目には死兆星がハッキリと見えるわー!」
 ラオウはまだ余裕があるようです。

 ところがケンシロウはこの空中戦でラオウのほっぺに傷を付けることに成功しました。
 
 だから言っただろ、この漫画の主人公誰だよ?とケンシロウは挑発しますが、これはぬか喜びで、
 実はラオウの足に矢が刺さったので、不覚を取っただけでした。

 矢を放った者の正体はなんとレイ!生きてた!

 ケンシロウもなんで生きてんだよ、と詰問しましたが、ラオウはわざとレイを生かしたのです。
 
 正確なレイの寿命は三日後、それは拳王の名を固めるための猶予でした。
 すなわち、拳王に逆らった者たちをすぐには殺さず、三日の間死の恐怖に脅え、嘆き、哀しみ
 抜かせることで、その恐怖を拳王の伝説とするためなのです。
 なお、この秘孔「新血愁」は三日の間絶え間ない苦痛に苛まされるという鬼のような奥義でも
 あります。

 
 こんな説明を嬉しそうにされては、ケンシロウが黙っているわけありません。
 再びラオウに向かおうとしますが、レイは必死で止めました。

 「やめろケン!今のお前ではラオウには敵わん!」まさかレイがケンシロウにこのセリフを言
 う日が来るとは!期せずして今までの扱いに一矢報いることになりました。

 レイはケンシロウでは絶対に勝てぬわけがあると言います。

 なんやて?とケンシロウが眉をひそめた瞬間、ケンシロウの胸にべこっと拳の跡が浮かび上が
 りました。
 レイの矢がなければ、貫通していたところです。

 ラオウはまだまだ馬上からでケンシロウの相手は十分だと挑発します。要するに黒王の苦難が続くのです。
 果たしてケンシロウが勝てない理由とは…?


 「貴様はまだ己の拳の質を知らん!俺が恐れたのは唯一!トキの拳だけだ!」  
 だからトキを監禁したんだぜ!とちょっと恥ずかしい告白をする拳王でありました。
 

 
 その頃噂のトキはマミヤと二人三脚で歩いていました。
 
 「ケンシロウは今はまだラオウと戦う時ではない」
 
 ケンシロウの拳の質とは、ラオウと同じく「激流」。同じ激流同士ならより強大なラオウに飲み込まれて
 しまうのです。

 対してトキの拳は「静水」。激流を制するのは静水!

 このスペースに

 このサイズ。窮屈だったと思います


 都合よく天津飯みたいなのが現れました。デクになってくれるそうです。

 トキはしきりにお前じゃ無理だって、と自制を促しますが、そんなことを言われて引き下がるほど北斗の
 雑魚達は骨抜きではありません。

 トキはマミヤに良いとこ見せるぜ、と不思議なダンスを始めました。演武って奴でしょうか。
 
 「激流に逆らえば飲み込まれる。むしろ激流に身を任せ同化する」
 力任せに棍棒を振り回す天津飯でしたが、この剛力をそのまま流し、流し、一人十字投げ固めの態勢に
 してしまいました。

 「その腕では二度と…その棍棒が血塗られることはあるまい!」
 じゃあ行こうかマミヤ!と去っていくトキ。天津飯生きていけないんじゃないかな…
 
 
 
 さて、こちらは対峙中の北斗兄弟。
 「わかったかケンシロウ。お前とトキの再会をわしが恐れていたわけが!」
 と威張りながらラオウが襲いかかって来ました。

 いつも通りこれを涼しい顔で迎え撃とうとするケンシロウ、しかしとっさのところでレイが止めに
 入りました。
 
 「今は逃げろ!」
 今戦えば死ぬ。二人の拳は同質故、たとえ相手を倒したとしても自分も砕け散る!

 レイは全身の苦痛に耐えながら必死にケンシロウを説得します。

 「どうしたケンシロウ。逃げていては北斗神拳伝承者の名が泣くぞ!」
 
 「俺は負けん!」北斗聞く耳持たず!

 自信過剰なのか、レイに発言力がないのかわかりませんが、どうあっても耳を貸さないと知ったレイは
 これだけは胸に叩き込んでおけ!と最後の忠告をします。

 「お前は生きねばならん!たとえ相討ちでもそれは負けと同じだ!おまえはこの時代に必要な男!
 リンやバット、みんなのために生き続けなければならんのだ!」

 「たとえ99%勝ち目がなくとも…1%あれば戦うのが北斗神拳伝承者としての宿命だ!」
 
 少しは聞いてくれ!レイの悲痛な叫びがコダマする中、ラオウが突っ込んで来てしまいました。

 迎え撃つケンシロウ!気合を込めて「おおおお!!あたあ!!」

 馬を殴りました。その手がありましたね。


 北斗兄弟のとばっちりを食った黒王でしたが、「そんな駄馬の上では俺には勝てん、降りて来い」と
 いつもながら不必要な罵りを加えました。相手が動物だろうと容赦しません。

 半分以上自分の責任とはいうものの愛馬を殴られ、貶されてラオウは眉をひそめましたが、運悪く
 北斗の次兄がやって来てしまいました。
  
 「ケンシロウ…命は投げ捨てるものではない!!」

 とりあえず馬から降りないラオウは、トキの眼光からいまだ力が衰えていないことを知ります。


 「ケンシロウ、今はまだラオウと戦う時ではない」兄の説教に対して、流石のケンシロウもWHY?
 と一応耳を貸すことにしました。

 トキはレイの胸に穿たれた傷を見て、間に合わなかったことを悟ります。

 「ト…トキ…ケンを、ケンを止めてくれ!」
 
 「ケンシロウ。レイはやがて来る己の死すら忘れお前の身を案じている。
 レイはお前にすべての夢を託しているのだ。男の心を無駄にしてはならぬ!
 お前は生きてこの時代を見届けねばならぬのだ!」

 まるでレイとケンシロウの会話を聞いていたかのような深い洞察、胸を打つ言葉。流石はトキです。
 
 「だがたとえ99%の勝機はなくても」駄目な伝承者です。

 「いや…今のお前には残り1%の勝機もない」

 「な!!」これにはケンシロウもビックリ!今までレイにやってきたことの報いがギャラリーの前で
 オールリターンです。とりあえずトキグッジョブ!ラオウも「フ…見抜いておるわ」とレイサイドに
 立つことを拒みません。

 
 突然トキはリンを指し、「お前にあの娘を殺せるか!」と過激な問答を始めました。

 「なぜ…」とりあえず理由を聞くケンシロウ。場合によってはやりかねないと思わせるところが
 ケンシロウの本当に怖いところです。

 「もしあの娘を殺せるならばお前はラオウにも勝てる」

 「闘気とは言わば非情の血によって生まれるもの。お前もシンやレイとの非情の戦いの末に闘気を
 纏うことができた」  


 「(シン…)」ケンシロウの脳裏に浮かぶシンの最期。当然非情の戦いをしていないレイは浮かんで
 きません。ここはトキの推理ミスですね。


 「だが!ラオウとお前では非情さが違う!」

 ラオウの非情さ、それは先代であり彼らの養父でもあるリュウケンをもその手にかけたというものでした。


 「バ…バカな、病死ではなかったのか!」
 告別式出席の有無とか色々と気になるところですが、当時は世界的にゴタゴタしていたので無視しましょう。


 ラオウ…貴様こそ北斗神拳1800年の歴史の掟を打ち破った男!!トキの昔語りに入ります。



 ―響く雷鳴。ここは北斗神拳総本山らしき場所。

 「伝承者がケンシロウと決まった今ここに残っても仕方あるまい」ラオウは旅立とうとしていました。

 「ならば北斗神拳を捨てるがよい。二度と使ってはならぬ!」
 血のにじむような努力で幼少時から鍛えてきた拳を捨てろとは、随分酷なことをほざくジジイです。

 当然ラオウはこれを断固拒否。
 「言ったはずだ!俺は天を握ると!捨てる気ならお前の養子になど最初からならぬ!」

 親子関係を利害関係だけで続けてきたような一言。これは育て方を誤ったようです。
 というか一子相伝なのに無節操に養子を取りまくってきたリュウケンが悪い。

 「俺は誰の命令も受けぬ!たとえ神の命令でもな!」

 「覚悟はできているようだな!」

 退かぬラオウに対し、リュウケンは力尽くでラオウの拳を封じるようです。

 「貴様をこの場で倒して俺が最強の男となろう!」

 「恐ろしい男よ!私は恐ろしい男を作り上げてしまった!」そうだ、全部あんたのせいだ。

 

 「北斗神拳奥義!七星点心!!」

 普通に考えたらラオウの圧勝だろうと思いきや、なんとリュウケンには内緒にしていた秘密奥義が
 残されていました。せこい男です。伝承させろよ。

  
 ローブにスニーカーという世紀末ルックに身を包んだリュウケン!
 その秘密奥義とは!!



 拳法というか忍法

 四方から攻め立てる多めのリュウケンにラオウは手も足も出ません。
 
 「ぐああ!!」「おああ…」「はあっ!!」「どあ!!」
 とボコボコにシバかれるラオウが見たもの、それは北斗七星!
 
 リュウケンは北斗七星の動きを取ったことで増量していたのです。

 「北斗七星がなぜ死を司る星といわれるか教えてやろう。
 人間の動きの中には七つの死角がある。その死角を辿れば北斗七星の形になるのだ!
 すなわち北斗七星は敵を封ずる死への道標!!」

 リュウケンの愛の鞭にたまらずダウンするラオウ。

 「殺しはせん、その拳だけ二度と使えぬようするだけだ」
 
 リュウケンはラオウの拳を封じにかかりますが、急に胸が苦しくなってしまいました。
 「神はこの俺と戦いたがっている。死ねえ!」…―



 「わかったか。お前がどうあがいてもこの俺に勝てぬ理由が」
 いや、正当防衛なのでそこまで非情でもありませんよ。

 
 「だが、トキが現れた以上…お前たちと同じ地上に降り立たねばなるまい!」
 ようやく黒王の酷使をやめ、拳王が地上に降り立ちました。トキは試験をせずとも、
 拳王挑戦試験の有資格者なのです。
 
 「そしてお前たちには死あるのみ!」


 「己の野望のために父を…許せぬ!!」
 懲りずにケンシロウはラオウにダッシュしようとしますが、「見ることもまた戦いだ」と
 トキにフリーズの秘孔を突かれてしまいました。こうなるとトキの声がかからない限り
 ケンシロウは強制的な見を強いられてしまうのです。

 要するにトキがやられたらケンシロウ一味全滅というわけです。

 「北斗神拳に二対一の戦いはない。たとえ相手を倒したとしてもそれは勝利ではない。
 お前は北斗神拳の正統の伝承者であることを忘れてはならぬ」

 ラオウもこの決断には「流石はトキ、俺が一目置いた男」と高評価。二対一なら負け
 ますからね。

 余命一カ月もないかもしれないトキのレクチャーが始まりました。

 「行くぞラオウ!」

 「拳王と呼べ!」

 圧倒的迫力でに立ちはだかる拳王!
 一方のトキはこの闘気を受け流す!ラオウが一歩進めば、それだけ引いてかわす!
 その姿はまるで静水!


 剛拳対受拳!(受拳?)
 

 ラオウは一気に間合いを詰めに襲いかかろうとしました。
 対してトキは…

 何と自ら前に出て地獄突きのカウンターを放ちます。

 ラオウはギリギリでこれを白刃取りしつつも、トキの強さに汗を流しました。
 
 よもや敗北の可能性が頭をよぎったのか、ラオウはトキを放り投げ、戦法をチェンジします。

 その戦法とは、トキの足を踏みつけ、自分の足ごとでかいフォークで地面に固定するという
 絵的に痛々しいものでした。

 こうなってはトキの受け流しが使えません。拳王とは名ばかり、小細工ばかり弄する男です。

 「(見ているのだケンシロウ。私の死をお前の糧とするがよい。この世でラオウを倒せるのは
 お前しかおらんのだ!)」
 トキも覚悟を決めたようです。

 「やはり神は俺との戦いを望んでいるのだーっ!」
 すでにラオウは余裕モードに入ってしまいました。
 病身のトキではこのまま何もしなくても果てます。ラオウはただ足の痛みに耐えればよいのみ。

 「貴様はきっと死兆星を見たのであろう、しかし貴様への死の使者は病ではなく、この俺だったのだーっ!」


 
 苦しいトキ、一方ケンシロウも必死にフリーズを解消しようとしますが、本物のトキがかけた秘孔は
 簡単には解けてくれません。

 リンもてめえ主人公だろ!とケンシロウを蹴飛ばしますが、どうしても動けないので「解け!」とトキに文句を
 言い続けました。


 トキもケンシロウをチラ見しますが、解いてやる気はないようです。

 トキは信念のみに死ぬ男、ラオウはトキのことを見抜いていました。

 「今ケンを解き放てば確実にラオウを倒せるというのに、なぜなんだ!」
 バットもトキに苦情を申し立てます。

 その回答はレイが承りました。
 すなわち「北斗神拳1800年の歴史は俺たちが思うよりはるかに崇高で重い!」
 
 たとえトキが殺され、動けないケンシロウがフルボッコされても、北斗の掟は曲げられないのです。

 「信念に命を捨てるのもよいだろう。だがそれがいったい何になる!」
 ここで拳王は念のためフォークをより深く地面に刺します。

 「死ねば何事も無。どんな死も汚れたヤセ犬の死と変わらぬ!」
 フォーク王の信念とは、どんな手を使っても生き延びることでした。

 
 もはや己の限界を悟ったトキは、最後の力を振り絞って構えました。

 「私の死を糧として伝承者の道を歩むがよい!」  
 
 トキ渾身の合掌突き!

 ところが無情にもラオウはこれをかすり傷に封じてしまいました。

 顔に飛び散るラオウの血を拭うことも出来ないケンシロウも固唾を飲んで見守っています。

 
 しかしラオウがトキに止めを刺そうとしたその時、ラオウの背後からボウガンが向けられました。

 「そんなもので俺は倒せぬぞ」

 それはマミヤでした。

 レイは慌てて北斗神拳には二指真空把がある、矢はリターンしてくるぞ!と中止を要請しますが、
 「でも今戦えるのは私だけ」とあくまでも戦士としての矜持を忘れないのでした。 

 ラオウは「その女にも死兆星が見えていたようだな…」と有資格者であることを認定します。
 ちなみにマミヤがユリア似という設定はこの時消滅しましたので、ラオウはマミヤを見ても
 ノーリアクションです。

 
 ところがここでちょっと待ったコールが入りました。
 「その女だけは、その女だけは殺さないでくれーっ!」
 レイです。レイはマミヤに恋をしてしまっていたのです。バレバレでしたが。

 「その女マミヤは俺に愛というものを教えてくれた!たった一人の女だ!!」

 レイの悲痛な叫び。果たしてマミヤには届くのか。

 「ありがとうレイ…あなたのその気持ちだけで、こんな時代でも生きていてよかったと
 思うことが出来る」

 ごめんなさい、とばかりマミヤはラオウに照準を合わせました。レイよ…。

 
 マミヤがボウガンを引けば、リターンしてくること確実。
 消えてしまう…せっかく生まれようとしている小さな光まで消えてしまう!
 別にマミヤが妊娠しているとかそういう深い意味はないと思いますが、焦ったリンは
 てめえ主人公だろ!とケンシロウの足をぶん殴りました。

 「ケン動いて!ケン…ケンがいなければちっぽけだけど小さな光が消え去ってしまう!
 後救えるのはケンしかいないのよーっ!」 

 さりげなく失礼なことを言っているような気がしないでもありませんが、ケンシロウも
 リンの涙を受けてフルチャージを始めました。

 そしてボウガンは放たれました。

 当然ラオウはこれをリターンし、矢は一直線にマミヤの下へ!

 
 まさに間一髪、ケンシロウが盾になりました。

 「貴様トキの秘孔縛を破ったのか!」

 「破ったのは俺の肉体ではない。あくまでも人間として生きようとする幼い汚れなき心…
 心が秘孔を破ったのだ!ラオウ貴様が握るのは天ではなく死兆星だ!」

 リンの叱咤の甲斐あって、ケンシロウは復活しました。


 「(ケンシロウの肉体と魂は私の想像をはるかに超えている!)」 
 トキもケンシロウの主人公補正に目を見張ります。

 
 そして衣破裂タイムがやって来ました。ラオウもフォークを抜き捨て、ケンシロウと
 対峙します。

 「(もう止めはせん!むしろケンシロウの戦いを見てみたい!肉体を支配するは魂!
 北斗神拳の真の奥義はそこにあるはず!)」
 トキも秘孔縛を解いたケンシロウには大きな期待をかけているようです。

 パワーアップしたケンシロウはラオウと互角の勝負を繰り広げました。
 たがいに北斗神拳の使い手であるため致命的な秘孔を突くことは出来ず、消耗戦に
 なるのは止むを得ません。

 おびただしい流血、凄惨な戦いにリンももうやめて!これ以上の血は見たくない!と
 目を背けます。

 最後は残された力を振り絞りたがいに秘孔を突き合いましたが、突き切る力は残っておらず、
 勝負はトキのジャッジで水入りとなったのでした。

 これを見た拳王の部下たちは「拳王の帝国が崩壊したー!」と一目散に散って行きました。
 ケンシロウが元気なら「良い部下だな…」と皮肉を決めているところです。

 「ラオウ…今は去れ!相討ちはお前も望まぬだろう」 

 「フッ…ケンよ。今日が終わりではない!今日が貴様と俺の戦いの始まりなのだ!」

 ラオウは気を失いそうになりつつも、拳王は決して膝などつかぬ!と踏ん張って黒王に
 またがり「さらばだ!」と気を失いながら去って行きました。
 
 「部下は去り、残されたものはあの馬のみ。奴もまた孤独…」
 トキがこの場を締めて、ラオウとの第一幕は閉じていくのでした。

 
 ラオウはまたきっと現れる…
 この男たちに休息はない…

 また今日から男たちの新たな戦いが始まる…



 拳王編 終